
はじめに💡
みなさん、椅子から立ち上がる時はテーブルに手をついていますか?
駅の階段を登る時、階段のどの位置で登りますか?端っこ?真ん中?
玄関で靴を脱ぐ時は座ってますか?それとも何かに掴まってますか?
エスカレーターに乗る時はベルトにつかまりますか?
若い人はそんなこと意識しないでしょうし、意識してこれらの動作を確認しようとしてもその頃には忘れているでしょう(笑)
では親、おじいちゃん、おばあちゃんはどうでしょう?
椅子から立ち上がる時は必ず、テーブルに手をついている。
駅の、といわず、階段を昇り降りするときは端っこ、そして手すりに掴まる
玄関で靴を脱ぐ(履く)時はあらかじめ用意している椅子に座って脱ぐ、靴だなに手を置いて脱ぐ(履く)
エスカレーターの乗る時は4つ、5つくらい階段が流れて、タイミングを見計らって乗る、ベルトは握っている
高齢になるとなにかに掴まっていないと、力が入らない、バランスを崩しそうで怖い、靴が履けない、不安定で立っていられない
なにかに頼るのは必然となってきます。
前回、転ばぬ先の杖として『杖』の利用方法について紹介しました。
くわしくはこちら👇
杖も使用目的は移動時に安定させるためです。
『手すり』も安定させる目的では同じです。
自宅ではどのように『手すり』を設置すると安定した移動や起き上がり、階段昇降ができるか
よく設置される場所と使い方を紹介したいと思います♪
普段こんな動作、ものに掴まっている方の参考になるかも💡
- 布団から起き上がれずに這って移動している
- 便座から立ち上がる時はペーパーホルダーを掴んでいる
- 玄関に掴まる場所がなくて不安定
- 浴室の出入りに掴まるところがない
などなど
自宅の家具を『手すり』の代わりにしている方は多いでしょうが、やはり『手すり』を設置することで一つ一つの動作の安定性が高まります。
それではどんな場所に、どんな手すりを設置するといいのか
具体的な場所、手すりの種類を紹介します!
結論
高齢者が筋力の低下、神経疾患などにより自宅の中で起き上がり、立ち上がり、移動で苦労する場所は次の3つです。
- 玄関(外・内)
- トイレ
- 寝室
他にも廊下や階段、ベランダや庭も考えられますが、僕の中で特に日常生活の中で移動などに苦労していると感じる場所を紹介します。
では順番に紹介していきます😁
1、玄関(外・内)
日本の家の作りでは玄関に上がり框を設けられていることがほとんどです。つまり〝段差〟があるということですね。
足腰が弱くなるとこの〝段差〟に不安を覚えます。
買い物へ行く、散歩に出かける、庭に出るといった家と外を行き来する動作、配達物を受け取る時に身を乗り出すこともあります。
立って靴を脱ぐ、履く時、必ず〝片足が上がる〟動作をします。この時に近くの支えになるものを掴むんですよね。
靴箱や壁、出窓の棚など
すでに掴めているので事足りていると感じている方もいそうですね(笑)
靴箱や壁などに掴まり、安定しているのであれば手すりとして代替できているといえるかもしれませんが、僕はそれでも『手すり』を推奨します。
玄関に『手すり』を設置することで安全性が高まり、靴箱、壁を支えにするより断然、動作が楽に行えるようになります。
その理由は
- 握ることができる
- 自分の身長や手の長さなどに合わせてちょうどよく設置できる
この二つです。設置イメージは図の通りです。
もともとある靴箱と併用することでより安定して動作をすることができますよね♪
2、トイレ
2つ目はトイレです。
一般的にトイレの回数は1日に5〜7回です。
でもほとんどの人がもっと多い回数でトイレに行っているんじゃないかなと思います。
高齢になるとトイレが近くなりますよね。
骨盤底筋が弱くなると膀胱が他の臓器に圧迫され尿意を催します。
トイレでの動作は大きく2つ
- 座る時
- 立ち上がる時
『手すり』がない時はほとんどの人が「ペーパーホルダー」「タオル掛け」「タンク」に手をかけて動作をしています。
足腰が弱くなるとこれらにかかる力も強くなり、支えに耐えられず転倒。トイレが破損する恐れも出てきます。
転倒はするわ、トイレは壊れるは、修理に1週間かかるわ
もう踏んだり蹴ったりです(笑)
家の中のものを『手すり』に代替するのは、支えが必要になり始めた最初は仕方がないでしょうが、それが毎日となってきた時には『手すり』の設置を検討しましょう。
イメージ図では「住宅改修」による工事で壁に『手すり』を取り付けています。
介護保険サービスではトイレ用の『手すり』を借りることができるのでこちらも検討しましょう。
高齢の男性は今でも立って用を足す方もいます。立ち座りの動作がなくても、『手すり』がすぐ横にあることで、何かの拍子にふらついても『手すり』を握ることができバランスを保つことができます。
3、寝室
気持ちい朝を迎える、安心して眠るためにも寝室の環境整備は大切です♪
朝起きるとまず最初にすることはトイレです。
ただ朝って頭も体も起きてない状態ですよね。
足腰が悪いと立ち上がることが辛くて這ってトイレに行く人もいます。
そうすると移動速度が遅くなり、高齢になるとトイレを我慢する力も衰えているため失敗にもつながりやすいです。
よる寝る時はどうですか?
足腰が悪いのに1日疲れて、布団、ベッドに横になろうとすると勢いよく、転ぶようにして横になります。
布団、ベッドまわりって支えになる家具、壁がない自宅が少なくありません。
1日の始まり、1日の終わりに安全朝起き上がる、安心して眠ることができるように
布団、ベッドともにイメージ図にあるように備え付けではなく、据え置きの『手すり』をお勧めします。
据え置きの『手すり』は位置、高さが本人の使いやすいように調整でき、夜間でも手すりの位置がわかるように、握る部分がうっすらと光ようにもなっています。
ベッドまで使いたくない、思い入れのある布団で寝たい。
そんな方は『手すり』をご検討ください♪
最後に
「若いっていいね〜」利用者さんに会いに行くといつも言われます♪
「この前家の中で転んじゃって。大したことなかったんだけど」担当している利用者さんに会いに行くと週に一回は誰かしら転ぶ報告をしてくれます。
その度に何度も『手すり』の紹介をしますが、頑なに利用を拒むんですよね。
きっと断るヒントは「若いっていいね〜」に隠されていると思うんです。
歳をとり弱くなっていく自分、ちょっとしたことができなくなっていくもどかしさや悔しさ。
僕は時々フットサルをするんですが学生時代に比べると体力が落ちたな〜、機敏に動けなくなったな〜。と仕方ないと受け止めつつも体力のある人に負けると悔しさが生まれます。
きっとお年寄りもこんな感情が日常的にあるのかなと想像すると、共感がもてて安全重視を押し付けられないんですよね(笑)
今回は『手すり』の具体的な利用方法について紹介しました。
使ってみるととても便利!重宝している!
と嬉しい声が聞こえてきます。
生活の基盤になる福祉用具を取り入れることで、怪我をしない時間が長くなり家族に頼らず(自分自身で)家の中を自由に動ける。そんなふうに考えてみてはどうでしょうか😁?
ちば君のブログでは高齢者の老後の満足、介護者の燃焼に役立てる情報を発信しています🍀
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