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訪問介護(ヘルパー)の按分ってどんな制度?それは老老介護が解決する制度!

訪問介護の按分制度

ありがたいことに、よく読まれている記事です^^

より、読みやすく、理解しやすいように内容をリニューアルしました!
(2024年1月14日)

訪問介護の按分制度について、家族はもちろん、ケアマネ、訪問介護で働くヘルパーでもわかりやすく解説しています^^

高齢になると今まで出来ていた家事が段々困難になる事も

高齢になっても毎日こなしていかなくてはいけないのが「家事」です。

肩が痛くて、洗濯物が干せない。

腰が痛くて、掃除ができないとか。

膝が痛くて、台所に立てないとか。

足腰弱って、買い物に行けないとか。

一人暮らし、要介護認定を受けていればヘルパーに家事を依頼できます。

でも、高齢者夫婦の世帯で一人が「認定なし」一人が「認定あり」ではヘルパーに家事を依頼することができません。

これは介護の法律で決まっているからです。

認定を受けていない高齢者が、パートナーの介護をしながら家事もこなす。

そんなスーパーな高齢者が日本にはいるんですね〜(笑)

たくさんいます(笑)

でも、それは無理をして、我慢して、体にムチ打って頑張ってるんです。

そんな過酷な生活を助けてくれる制度が
「訪問介護の按分制度(以下:按分制度)」というわけです。

老老介護は大変です

結論、この制度を受ける条件は次のとおりです。

按分制度を受ける条件

  1. 高齢者のみの世帯
  2. 高齢者2人が認定を受ける
  3. 家族のフォローが追いつかない

按分制度は、ふたりの介護保険を適用して、ふたりに家事のサポートを提供します。

時間、サービス内容は全く同じです。

夫が要介護1、妻が要支援1でも按分制度は適用OKです。

認定のランクについて解説すると、話がそれるので割愛します。

(要介護度別の状態、状況、介護サービス例を紹介!記事作成中)

要支援1は介護はされないけど、かる〜いサポートがあった方がいいよね。という具合です。

今まで通りに頑張っていたら、夫と同じような要介護1になりかねない。

じゃあ頑張っている家事の一部分を助けてあげれば負担が減る。

老老介護を助けられる。

なので、「訪問介護の按分制度」は老老介護を解決する制度!と結論づけました。

按分制度は老々介護問題を解決する

本文ではさらに詳細な解説をします。

記事を最後まで読むことで「訪問介護の按分制度」の理解が深まり、家族が協力している身でもヘルパー利用を相談できる。

ケアマネ、訪問介護は家族へわかりやすく説明ができます。

ぜひ、最後まで読んでください^^

ちば君プロフィール

  • 介護福祉士7年
  • ケアマネ8年(現主任ケアマネ)
  • 得意な相談「価値観の見直し」
  • 得意な介護「認知症介護」
  • 30代で独立(1人ケアマネ)

按分制度は、高齢者世帯の二人が認定を受ければ利用OK

 

按分制度を受けられる条件

繰り返しになりますが、按分制度を受ける条件は次のとおりです。

按分制度を受ける条件

  1. 高齢者のみの世帯
  2. 高齢者2人が認定を受ける
  3. 家族のフォローが追いつかない

按分制度は、ふたりの介護保険を適用して、ふたりに家事のサポートを提供します。

高齢者一人であれば、細かな条件は必要ありませんが、高齢者二人なので条件が必要なんです。

家事ができない、する人がいないので訪問介護のサービスが利用できます。

片方が元気、つまり要介護認定を受けていないのは家事ができる人がいる。と言えます。

なので、訪問介護に家事サポートを依頼できないんですね。

要介護認定を受けるには1〜2ヶ月かけて審査などの手続きを踏む必要があります。

範囲は限られますが、サービスを全額自己負担することですぐにヘルパーを手配できる方法もあるので、興味のある方はすぐ下の記事もご覧ください^^

(訪問介護の自費サービス提供におすすめ事業所を紹介!準備中)

ひとつ屋根の下に2世帯ある場合は按分制度は利用ができない

 

按分制度を利用できない状況

按分制度が利用できない状況は次のとおりです。

按分制度が利用できない状況

  • 高齢者夫婦のどちらかが元気
  • 同居家族がいる(子供や兄弟姉妹)
  • 世帯が別でも特別な理由がない

高齢者夫婦世帯のみだとしても、片方が要介護認定をうけていなければ元気である。

つまりその家庭に家事を担える人がいるため家事サポートが受けられないんです。

同居家族に兄弟姉妹がいる場合も同様です。

家庭は別でもひとつ屋根の下に家族が同居していると、特別な理由がない限り按分制度が利用できません。

家の中に家事サポートできる人がいるなら按分制度というよりも、家事サポートすらお願いすることができないんですね。

マンションの上下に家族が住んでいる場合はサポートできない理由が簡単でOKです。

ちば君(ケアマネ)

同居家族でも高齢者夫婦であれば、二人が要介護認定を受けることで、按分制度を適用し家事の支援を受けられます。

サル子ちゃん
娘、息子の仕事が忙しいというのは理由にならないのよね?

そうなんです。仕事が忙しくて家事ができないは理由になりません
ちば君(ケアマネ)

※同居家族に虐待を受けている。こんな場合は特段の理由となりヘルパーへ家事支援をお願いできます。

家族が一緒に住んでいるなら、仕事が忙しくても、子育てが大変でも家事は同居家族が行う。

高齢者世帯でも、要介護認定を受けていないパートナーが家事を行う。

国はこういう認識でいるわけです。

だけど、高齢になれば体になにかしらの支障や病気を抱えます。

高齢になると自分自身のことで精一杯なのにパートナーの介護、家事を請け負うことはかなりしんどいです。

体になにかしらの支障や病気を抱えていても、要介護認定を受けていなければ按分制度は適用できません。

夫婦二人が要介護認定を受けることで、介護保険を適用し訪問介護の按分制度を利用できるようになります。

高齢者世帯の二人が要介護認定を受けているから、保険を適用したサポートが必要という判断に至るわけです。

訪問介護(ヘルパー)サービスは何をしてくれるの?

 

ヘルパーのサービス

ヘルパーの支援は大きく二つ。

ヘルパーの主な支援

  • 身体介護
  • 生活援助(家事支援)

この記事では生活援助を中心に解説します^^

生活援助と家事支援は同じことです。
(以下:生活援助と表記)

生活援助とは

掃除、洗濯、買い物、調理、ゴミ捨てなどですね。

ひと昔でいうと、主婦のお仕事です。

掃除、洗濯、買い物、調理、ゴミ捨てこれらの家事を介護保険を適用して訪問介護(以下:ヘルパー)に依頼するサービスを生活援助と言います。

ヘルパーを利用するには

  1. 要介護認定を受ける
  2. ケアマネージャーと契約
  3. 訪問介護と契約
  4. 生活援助について打ち合わせ

ポイント

  1. 要介護認定を受ける
  2. ケアマネと契約
  3. 訪問介護と契約
  4. 生活援助について打ち合わせ

介護保険を適用してヘルパーに依頼するにはこの段取りが必要です。

掃除、洗濯、買い物、調理などの他にコンビニなどで光熱費の支払や郵便物の投函もお願いできます。

この生活援助は基本的に一人暮らしの方へ提供できる介護保険のサービスです。

サル子ちゃん
本人が一人暮らし、家族は近隣に住んでいる場合、生活援助は利用できる?

利用できます^^家族は介護に参加したいかもしれません。気持ちに配慮した回数を提案するケアマネはいいケアマネです。

ちば君(ケアマネ)

大掃除は訪問介護に依頼ができない

 

大掃除は訪問介護に依頼が出来ない

大掃除は介護保険を適用して訪問介護に依頼ができません。

依頼、する場合は保険は適用できず、全額自己負担になります。

 

訪問介護(ヘルパー)の按分制度は、サービスを適正に分けるということ。

介護保険サービスを利用する時、国が意地悪をしてるんじゃないかと思うくらい細かなルールが設けられてます(笑)

ヘルパーの按分制度もその一つ・・・かな?

訪問介護の按分制度とは?

「按分」とは
「基準となる数量に比例して、物を分ける」
という意味です。

簡単にすると「半分に分けること」です。

では、ヘルパーの按分制度はなにを分けるのか。

介護保険の按分制度はヘルパーを利用する合計回数を分けます。

要介護認定を受けた高齢者夫婦が週2回、ヘルパーを利用する場合、ひと月8回になります。

この8回を夫と妻で分ける、つまり「按分」することです。

具体的には、夫が4回、妻が4回です。

それぞれ4回ずつのサービス料を負担します。

これがヘルパーによる按分制度です。

表にするとこんな感じです。
ヘルパーによる按分制度例

表のようなスケジュールを割り当てることで(按分することで)、均等に介護保険を使うことになります。

夫婦二人が要介護認定を受けていることを条件に二人の介護保険を均等に使ってヘルパーを利用できます。

これがヘルパーの按分制度です。

高齢者夫婦のうち、1人が元気、1人が要介護1。

この状況で一方の介護保険でヘルパーを利用すると、ひとりの介護保険を使って要介護でない人のサポートもできちゃいます。

↑ココ、難しい理解ですが、重要なところです。

夫の健康保険証を使って、妻の分の薬を処方してもらうことはできませんよね。

訪問介護の按分制度を受ける条件

按分制度を利用する条件を最後にもう一度確認します。

按分制度を受ける条件

  1. 高齢者のみの世帯
  2. 高齢者2人が認定を受ける
  3. 家族のフォローが追いつかない

ここでさらに要件が必要になります。

按分制度を利用する詳細条件

  1. 二人が要介護認定を受けている。
  2. 二人がヘルパーサービス時間の
    開始〜終了まで家にいる。

1、対象者の二人が要介護認定を受けている

高齢者夫婦のみの世帯でも、ふたりが要介護認定を受けていれば按分制度を適用してヘルパーを利用できます。

夫婦二人が要支援、要介護のどちらかの認定を受けていればOKです。

按分制度の条件を満たすパターン

  • 夫・要支援/妻・要介護
  • 夫・要介護/妻・要支援
  • 夫・要介護/妻・要介護
  • 夫・要支援/妻・要支援

要介護度の数字に関係なく、ふたりが要支援または要介護の認定を受けていればOKです。

このパターンに当てはまらない。

つまり、どちらかが要介護認定を受けていない場合、按分制度を適用したヘルパーだけでなく、生活援助すら利用ができません。

2、対象の二人がヘルパーサービス時間の開始〜終了まで家にいる

ヘルパーが高齢者2人に生活援助を提供する条件は、要介護認定を受けている。

要介護認定を受けているということは体に何かしらの支障を来していたり、病気があって無理ができない状態。

ヘルパーは家事の支援を提供することだけがサポートの目的ではありません。

要介護認定を受けた方の体調、生活の様子、表情、コミュニケーション状況、余生の考え、夫婦状況などを観察、確認します。

これらに気を配りながら家事支援を提供します。

時々、どちらかが通院していたり、買い物へ出かけていることがあるん(笑)これNGです(笑)

ヘルパーはサポートができず、二人が揃うまで待機します。

二人がいることを確認できてからサービスを開始。

終了予定は変更できないのでサービス時間は短くなります。

ヘルパー事業所によってはキャンセル料を請求する場合もあるので注意が必要です。

訪問介護(ヘルパー)の生活援助は老老介護が解決する!

老老介護で頑張るコトは家事ではなく
もっと大切なコト

介護が生きがいになるご夫婦もいらっしゃいますが、本当にやりたいことを振り返って欲しいです^^

二人で散歩する。買い物へ行く。体力を温存して外食する。

老後になって、今できるようになったことに時間を使って欲しいです^^

それなのに、老老介護の状況では本当に使いたい時間に、時間を使うことができません。

パートナーの介護をする、家事をする、自分のこともする。

ざっくりしたらやっていることは数少ないですが、細かくするとたくさんあります。

パートナーの介護

要介護1のパートナーを介護すると想定します。

身体介護では、調子の悪い時に立ち上がり、起き上がりに体を支える。お風呂の見守りや一部介助、なにかと転倒しないように気にかけている。

通院の付き添いに、薬を取りに行く。

家事では、洗濯に掃除、買い物に調理、ゴミ捨て。

ここまでやっていると自分のことに手が、時間が回りません。

通院だけでも1日つかって、家事をします。

友人との息抜きに出かけたい。

でも、パートナーのことや家事のことを考えると自分に時間を使わなくなってくるんです。

買い物の一つでもサポートしてもらえるなら、その時間に他の家事ができます。

時短になって、負担も減ります。

若い時にできなかったことをしてほしい

若い時にやりたかったことができずに、おじいちゃん、おばあちゃんになる人がほとんど。いや、むしろみんなそうでしょう!

若い時にやりたかったこと、でもできなかった。じゃあ今からやればいい!

高齢者のサポートの本質はやりたいことへのチャレンジを応援すること!

本気でそう思ってます^^

だから介護サービスが必要なら、申請をして、適切に按分制度を利用して介護負担を減らす。

高齢だからなんて関係ない!やりたかったことにチャレンジして欲しいです^^

ヘルパーが生活援助をしたからって老老介護が解決しない!

という意見が飛んでくるかもしれません。

もちろん、ヘルパーが生活援助を按分制度を適用し高齢者夫婦にサービスを提供しても老老介護がなくなるわけではありません。

矛盾するかもしれませんが、僕は老老介護の状況もよいと考えています。

本当にやりたいことを応援はしますが、強要はしません。

おじいちゃんがおばあちゃんを車椅子に乗せて買い物している。

とてもほっこりしますし、二人で助け合っている姿が応援したくなります。

現実、そんなほっこりする老老介護ばかりでないことも知っています(笑)

介護サービスは生活を整えるための手段なのでうまく活用したいですね^^

以上、参考になれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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