介護シチュエーション 認知症

認知症にはどんな介護をすればいいの?それはずばり!!【言葉の(で)介護!!】

おじいちゃん、おばあちゃん

こんにちは♪  ちば君です♪

ケアマネージャーとしてお仕事をしていると、ほっこりしてしまう認知症状の人もなかにはいらっしゃいます♪

ピンポーン!!

「こんにちは!!ちば君です!!」

「は?どなた?」👴と、確認されるので

もう一年以上、お世話になってるおじいちゃんのお宅に定期訪問をしているんですが、いつも通り

「ケアマネージャーのちば君でお父さんが最近物忘れがひどくなってきてるって奥さんから聞いてお話聞きにきたんですよ♪」

と、返すと「あぁ〜!そうか!あがってよ!」

と、抵抗なく家に上げてもらっています♪

このやりとりはお決まりで12回以上やってるので台本いらずです(笑)

みなさん、認知症と聞いてまず思い浮かぶものってなんですか?

日付がわからなくなるなどの物忘れ。

物盗られなどの被害妄想。

目的なく出歩いてしまう。

なんど話しても理解ができなくて、すぐ忘れて、言動を繰り返して、昔の話ばかりしてなどなど、大変で、面倒で介護している人の話、介護施設ので働いている人の話を聞くと想像しただけで参ってしまいそうですよね。

認知症がどういった病気なのかなんとなくは知っているけど、なんとなく知っているだけ。

実際に介護をするとなるとイライラする。

対応がわからない。

物忘れや繰り返し言動が病気を思えない。思いたくない。

どのように介護したら、人として認めながら、介護をしていったらいいかわからない方が多いのではないでしょうか?

今回はそんな方に参考になるような、認知症になった人が認知症になっていると気づきつづもどうしようもなく症状が進行していく、不安や焦り、落ち込みをどのように感じているのかを解説しながら、認知症介護について紹介したいと思います。

認知症になったのは〝人〟です。人であるということを忘れず、病気として認めて、人として接するということです。

僕の経験のもと、ある本を参考にもさせてもらい認知症の介護はどのようにしたらよいのかを紹介、解説していきたいと思います😁

結論

認知症介護をどのようにしたら、うまくいくのか。

それはずばり🤓

『言葉の(で)介護』する!

タイトルにも書いてありますね♪

認知症になったのは犬でも猫でもなく、僕たちと同じ人間です。

何度伝えても忘れてしまう病院の予約日。

さっき食べたばかりだよ。と伝えてもご飯はまだかと同じ言動の繰り返し。

定年退職したのに毎朝、仕事に行こうとする。

夕方になるとソワソワするけど何がしたいのかわからない。

認知症によるいろいろな症状が出る例は似たようで実は人それぞれですよね。

そう〝人〟それぞれなんです。

つまり、介護している相手は〝人〟であって、その〝人〟が起こしている認知症状は今の自分のことを忘れてしまい、気づかずに、思い出せずにやってしまうだけなんです。

認知症に対する薬はありますが、症状を落ち着かせるのは介護している人の言葉次第なんです。

「認知症」とはどういったことか

日常生活を例にして「認知症」とはどんなことなのかを想像してみましょう。

銭湯で男湯・女湯に入る時で例えてみましょう!

  1. 視覚で知覚・・・男の漢字が書いてあるから、女の漢字が書いてあるからと目で見る
  2. 記憶の想起(思い出し)と解釈・・・男の漢字だから男性だけ、女の漢字だから女性だけ
  3. 判断と実行・・・だから自分はこっちに入ろう!

このように、なにか行動を実行するまでに頭の中で、認識・実行という流れを繰り返しています。

しかし、認知機能が働きにくくなるとこの一連の流れがうまくいかなくなるのです。

失敗の背景にある理由がわかれば、対応の仕方は変わります。

鼻水、咳、くしゃみなど風邪症状については今の医学で症状を抑えることができます。

現代の医学では認知症は治りません。

何度伝えても忘れてしまう病院の予約日。

さっき食べたばかりだよ。と伝えてもご飯はまだかと同じ言動の繰り返し。

定年退職したのに毎朝、仕事に行こうとする。

夕方になるとソワソワするけど何がしたいのかわからない。

こういった、認知症状に対して症状が治る薬がないんです。

でも、言葉がけの工夫、生活環境を工夫するだけで認知症状は落ち着きます。

今回、『認知症世界の歩き方』という2021年9月21日に発売して早くも10万部を突破しベストセラーとなった本を参考にさせていただきました。

認知症のさまざまな症状を単純だけど、認知症となった人が題名通りに感じているかのような名前を使い、認知症の世界を案内してくれます。

この中でも「ミステリーバス」〝物忘れ〟と「記憶障害」について簡単に紹介し僕の介護方法について紹介したいと思います。

ミステリーバス

〝物忘れ〟と〝記憶障害〟について簡単に説明します。

〝物忘れ〟はヒントがあると思い出せます。

今日の朝ごはんのおかずなんだったけ?・・・お父さんがふと口にしたことをお母さんがヒントを与えてくれます。

「昨日の残り物だよ」と。そして思い出すんです。「あ!肉じゃがだ!」

これが〝物忘れ〟です。

〝記憶障害〟はヒントがあっても思い出せません。

カレンダーを見て。「え?なにこの予定?今日って友達と会う日だったの?」

といった具合にヒント(カレンダー)をみても思い出せない。

これが〝記憶障害〟です。

 

 

 

なにか行動しようとしても、何をしようとしていたのかも忘れてします。

階段を登ると、何を目的に階段を上がったのか思い出せない経験ありませんか?

思い出せることが多いとは思いますが、でも、もし、それが連続して自分に身に起きたと想像したら怖くありませんか?

本の中でも、旅人の声(認知症の人の声)といった体験談が綴られています。

最初は目的を持って家の外に出る、バスに乗る。ふと我に返ると、今自分はどこに向かっているのか、どこから来たのかわからなくなってしまった。

こんな体験をしているみたいです。

さっきのどうして階段を上がったのか目的が思い出せない状況とそっくりだと思いませんか?

階段の例えは、元の場所にもどると思い出すことがありますが、この体験談の方はについては元の場所に戻ることもできない〝記憶障害〟が起きているんです。

 

僕たちは何か行動する時

  1. 「記銘」(きめい)・・・聞いたこと、見たことを取り込む
  2. 「保持」(ほじ) ・・・情報を蓄える
  3. 「想起」(そうき)・・・蓄えた情報を思い出す

この一連の流れを行なっていますが、この一連の流れのどこかに障害が起きると認知症状となって何かが起こります。

今回のミステリーバスは記憶に障害がある=記憶のプロセスに障害があるということです。

対応・介護方法

じゃあ、記憶に障害がある=記憶のプロセスに障害がある方にどのように介護すればいいのか。

まずはそのひとを『落ち着かせる』です。

以前、僕が会社へ向かう途中、7:30くらいだったのですが寝巻き姿でお財布だけ持ったおばあちゃんが信号待ちをしていました。

ちょうどおばあちゃんの隣に止まったのですが、おばあちゃんから「〇〇町に行くにはどうやっていいったらいいの?」と尋ねられました。

僕自身の経験もありますが、すぐに認知症状があると感じ、まずはおばあちゃんの話に合わせました。

僕「〇〇町はここから歩くと30分以上はかかると思いますよ。バスはどのように出てるかわかりませんが、タクシーなら10分くらいかもしれないですね」

👵「そう。じゃあタクシーで行こうかしら」

僕「じゃあタクシー乗り場まで一緒に行きましょう」

👵「あら、ありがとう♪」

こんな感じで、タクシー乗り場(実は交番)までテクテク歩いて向かうことにしました。

向かう道中で目的、なぜこんな朝早くに、そんな格好でなど職業病ですね(笑)調査しているとはっきりと答えられないことが多かったんです。

〇〇町のどこに行くかもわからない様子だったのでタクシー乗り場の近くにある交番で一緒に相談しましょう。と誘うと抵抗なく交番まできてくれました。

ここでラッキーだったのが👵は携帯電話をポッケに入れていたんです。

娘さんが電話をかけてくれたので僕が電話に対応。事情を話し警察に引き渡すこととなり、👵にも娘さんが一緒に行ってくれると話をすると安心して交番の中で待ってくれ、事なきを得ました♪

 

 

👵は目的があって外に出たけど、その目的を忘れ不安になっていました。

まずは何をしたいのか話を聞いて、困っていること、どんなふうに解決してほしいのかを聞き出し、解決方法について提案する。

これ、道を聞いてくる人に対しての対応だとも思いませんか?

認知症の人はこのどこかに障害があって、うまく伝えられなくなります。

自分でも説明しているうちに不安になりどうしらいいかわからなくなる。

だからまずは不安にならないおように言葉をかけてあげます。

僕は特別養護老人ホームでも介護福祉士として認知症のある利用者さんへ対応していましたが方法は同じでした。

認知症状で困っている人は不安なんです。

不安を取り除くのは薬ではなく人が言葉で大丈夫だよ。と声をかけてあげるんです。

まとめ

この本にはほかにも様々な認知症状についての世界を案内してくれています。

「見えなくなると瞬時に記憶から消える」

「まるでトリックアート」

「自分の体が自分でないように感じる」

などなど、認知症となってしまった、認知症になってきていると感じる人たちの生々しい体験を想像しやすいようにガイドさんが上手に案内してくれています。

 

認知症は特殊な病気です。

なんの根拠もありませんが、認知症の症状に対して薬が効かない、開発できないのは心に薬が効かないからではないでしょうか?

認知症のある人はの介護は『言葉の(で)介護』です。

つまりは『心で介護』するです。

言葉だけじゃなく体に触れたり、笑顔でいたり、人として優しく接することが認知症状を落ち着かせて、時間はかかるかもしれませんが介護される人も、介護する人も心にゆとりのある生活になれるんじゃないかなと思います。

 

以上、認知症になってしまった人、その人を介護する家族の気持ちや生活状況に少しでもゆとりができるよう、参考になれば嬉しいです😁

 

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