※本記事にはPR(広告)が含まれます。
「ショートステイを申し込んだのに、当日になって『行かない』と言いだした。」
「何度説明しても『行きたくない』の一点張りで、もうどうしたらいいか分からない。」
そんな経験、ありませんか?
僕がケアマネとして担当してきた中に、こんな方がいました。
別居している長女さんが、週に1回、お父さんの買い物や家のことを手伝いに来ていました。
お父さんは奥さんと海外旅行に行くたびに現地の風景をスケッチしていて、家の壁には何十枚もの絵が飾られている。
そんな趣味豊かな方でした。
でも、気がつけばテレビを見ているだけの毎日。
仲の良かった友人たちも施設に入ったり、亡くなったりして、社会とのつながりがほとんどなくなっていました。
長女さんが「月に1回だけでも、週末に少し外に出てほしい」とショートステイを提案したとき、お父さんの答えは「行きたくない」の一点張り。
なぜ嫌なのかは、本人も言葉にできない様子でした。
実は、こういうケースはとても多いんです。
「なぜ嫌がるのか分からない」「どう説得すればいいのか」
——この記事では、ケアマネ目線でその理由と対処法を正直にお伝えします。
ー目次ー
親がショートステイを嫌がる「本当の理由」3つ
ショートステイを嫌がる理由は、はっきりと言葉に出てくることは少ないです。
「行きたくない」「嫌だ」という言葉の裏に、何があるのか。現場で見てきた経験から、大きく3つに整理できます。
① 知らない場所・知らない人への不安(環境の変化が怖い)
高齢になると、新しい環境への適応力が著しく低下します。
自分の家のトイレの場所、使い慣れた食器、毎日同じ時間に聞こえる近所の音
——そういった「いつもの当たり前」が、安心の土台になっています。
ショートステイに行くということは、たった数日だとしてもそのすべてが変わるということ。
知らないスタッフ、知らない利用者さん、知らない建物。認知機能が少し落ちていれば、その不安はさらに大きくなります。
「行きたくない」という言葉は、「怖い」という気持ちの裏返しであることが多いです。
② 「捨てられる」という感覚(見捨てられ不安)
これは、娘さん世代の家族にとって一番胸が痛い部分かもしれません。
親の立場からすると、「なぜ自分だけ外に出されるのか」という感覚になることがあります。
頭では「娘が休むため」と分かっていても、心のどこかで「邪魔者扱いされている」「見捨てられる」という感情が芽生えてしまう。
特に、配偶者をすでに亡くしていたり、社会的なつながりが薄くなっている方ほど、この感覚は強くなります。
唯一のつながりである家族に「施設に行って」と言われると、それが大きな抵抗になるんです。
③ プライドと羞恥心(人に世話されたくない)
「人の世話にはなりたくない」という気持ちは、高齢の男性に特に多いです。
現役時代に一家の大黒柱として生きてきた方ほど、「見知らぬ人に介助してもらう」「他の利用者と一緒にレクリエーションをする」ということへの抵抗感は強い。
それは弱さではなく、その人がこれまで生きてきた誇りの裏返しです。ただ、その誇りが「行きたくない」という言葉になって出てくるのかもしれません。
「嫌がるから使えない」は本当か?ケアマネ目線で正直に言います
結論から言うと、介護保険のショートステイは、原則として本人の同意が必要です。
介護保険サービスは「本人の意思を尊重する」ことが大前提。無理やり連れて行くことは、法律的にも、倫理的にも問題があります。
無理に連れて行くとどうなるか
無理やり連れて行くと、施設に着いた途端に大声を出したり、パニックになったりして、施設から「お引き取りを」と言われてしまうこともあります。
無理強いは、その後のショートステイ利用をさらに難しくします。
一度「怖い体験」と記憶されてしまうと、次はもっと拒否が強くなる。
認知機能の低下は記憶力も低下しますが、感情の記憶は残っているので、抵抗感のある方へのショートステイは、慎重に進める必要があります。
施設側の受け入れ判断の実態
施設によっては、認知機能の低下がある方や、強い拒否がある方の受け入れを断るケースもあります。ショートステイのベッドが空いていても、「この方は対応が難しい」と判断されることがある。
介護保険の枠内だけで動こうとすると、どうしても限界があるのが現実です。
👉 関連記事:【限界】親のショートステイ拒否と「遊びに行く罪悪感」に疲れたあなたへ。現役ケアマネが教える在宅レスパイト術
それでも使うために。ケアマネが実践した「段階的アプローチ」3ステップ
「それでも何とかして使いたい」という方へ。僕が実際に支援の中でやってきたのは、いきなりショートステイを目指さず、段階を踏んで少しずつ慣らしていくことです。
① まずは「支援を受けることへの抵抗感」を下げる
介護サービスに抵抗ある親を、最初から外に連れ出そうとすると、逆効果の場合もあります。
最初のステップは、自宅の中に介護サービスを入れること。訪問介護を週1回使って買い物や掃除を手伝ってもらう。玄関に手すりをつける、住宅改修で段差を解消する。福祉用具を使ってもらう。
「サービスを使う=負けじゃない」、「利用すると生活が良くなる」という感覚を、自宅の中で少しずつ積み重ねていきます。家族にとっても「とりあえず何かサービスが使えた」という心理的な安心感が得られる、大事なステップです。
② 外に出る機会をつくり、社会とつながる
訪問介護に慣れてきたら、次は週1回のデイサービス利用を提案します。
自分と同じような境遇の人たちと過ごす時間は、引きこもり防止になるだけでなく、「外の世界もそんなに怖くない」という感覚につながります。
冒頭のお父さんは、「運動不足は自分でも気になっている」という入り口から、まず短時間のリハビリデイサービスに週1回から始めました。娘さんではなく、僕(ケアマネ)から「運動不足が気になりますね」と話すと、「まあ、そうかもな」と素直に聞いてくれたんです。家族ではなく第三者から言われると、受け入れやすくなることもあります。
③ デイサービスに慣れたら、ショートステイへ
デイサービスで顔見知りのスタッフができてきたころが、ショートステイを提案するタイミングです。
特に効果的なのが、ショートステイとデイサービスを併設している施設を選ぶこと。
運営上、同じスタッフがサポートしてくれるわけではありませんが、同じ施設内だと情報の共有がスムーズです。
お泊りをすることが事前に共有されていると、ショートステイのスタッフがデイサービスの様子を見に行くことができ、トイレやお風呂介助の方法、体の状態を把握することができて安心です。
「お泊りデイサービス」という選択肢もあります。民家型の小規模なデイサービスで、そのままお泊まりできるスタイルです。施設感が少なく家庭的な雰囲気なので、抵抗感が少ない方に向いています。ただし、認知機能が低下している方が利用していることが多いため、親御さんの状態に合わせてケアマネと相談しながら選んでください。
ショートステイが使えないとき、家族はどうやって休む?
「デイサービスで慣らそうとしているけど、結構しんどいところまで来ている…」そんな方もいると思います。
正直に言うと、介護保険だけでは家族の息抜きに限界があります。
- ショートステイは空きが少なく、希望通りに取れないことが多い
- 本人拒否があると、そもそも使えない
- 急に預ける必要が出ても、すぐには対応できない
そういうとき、自費の訪問介護を使うという選択肢があります。
自費サービスであれば、介護保険の制約がないため、必要なときに必要なだけ使えます。親を施設に預けるのではなく、ヘルパーさんに自宅に来てもらって付き添ってもらう。親は「いつもの家」にいられるので、環境の変化への不安もありません。
※イチロウは現在、東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪・兵庫・京都の8エリアでサービスを提供しています。対応エリアは順次拡大中です。まずはお住まいのエリアをご確認ください。
自費訪問介護「イチロウ」が選ばれる理由
自費訪問介護「イチロウ」は、介護保険では対応できないサービスを完全オーダーメイドで提供しています。ショートステイを嫌がる親御さんには、特にこの点が助かります。
- 自宅で過ごせる:見知らぬ施設に行く必要がない
- 指名ヘルパー制度:慣れたヘルパーさんに継続して来てもらえる(定期利用は指名料無料)
- 最短当日対応:「今日どうしても用事がある」というときも相談できる
- 24時間365日対応:急なときも安心
料金は日中(9〜18時)3,520円/時間(税込)から。最低利用時間は2時間なので、まず7,040円〜が目安になります。
「ショートステイより高い」と感じる方もいると思います。下の表で比べてみてください。
| ショートステイ (介護保険利用) |
イチロウ (自費訪問介護) |
|
|---|---|---|
| 料金の目安 | 1泊 5,000〜10,000円程度 ※部屋タイプ・要介護度により異なる |
3,520円/時間〜 ※最低2時間・日中料金 |
| 場所 | 施設に宿泊 | 自宅で過ごせる |
| 本人拒否があるとき | 利用が難しい | 自宅なので使いやすい |
| 当日対応 | 原則不可 | 最短当日OK |
| ヘルパーの指名 | できない | 指名制度あり (定期利用は指名料無料) |
確かに、金額だけ見るとショートステイのほうが割安に感じるかもしれません。
でも、少し想像してみてください。
イチロウのヘルパーさんに数時間お願いしている間、あなたは何ができますか?
友人とランチに行ける。美容院に行ける。何も考えずに眠れる。好きな映画を最後まで見られる。
その数時間が、あなたを「また明日も頑張れる人」に戻してくれます。
介護は長距離走です。今日の数千円が、あなたが倒れずに介護を続けるための投資だと思ってください。大切な親を守るために、まず自分を守ってほしいんです。^^
まとめ:「行きたくない」の一言に、理由は必ずある
親がショートステイを嫌がるのは、わがままではありません。
- 知らない場所への不安
- 「捨てられる」という見捨てられ不安
- プライドと羞恥心
この3つが複雑に絡み合っていることが多い。理由が分かれば、対策も変わります。
いきなりショートステイを目指すのではなく、まずはデイサービスで慣らすこと。ケアマネを上手に使うこと。そして、介護保険の限界を感じたときは、自費サービスという選択肢があることを知っておいてください。
あなた一人で全部抱え込まなくていいんです。^^